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本当に伝えたいことは細部に宿る
「夫が何もしてくれない」という相談があったとき、妻が「夫は子供を風呂に入れるだけ」という話をしていました。
この「だけ」ってところがどれだけ皆に伝わるのかなって、いつも疑問に思うわけです。
子供を「風呂に入れてるだけ」というのはつまり「裸体になった子供を風呂で洗っているだけ」ってことなんですね。それ以外は全部母親がやっている。
風呂に入れるまでには
- 嫌がる子供を(母親が)風呂に呼んで
- (母親が)服を脱がせて
- 裸体の子供を(母親が)夫に渡して
- 夫は洗うと
- 出てきた暴れる子供を拭くのは母親で
- パジャマを着せるのも母親で
- 何なら(母親が)そのときにボタンのつけ方を教えたり
- また逃げ回る子の髪を乾かすのも母親
これ全部込みで「風呂に入れる」ってことなんですね。この「夫がしてくれる『だけ』」には「それをやってくれてない」という嘆きがあるんです。
でもこの「ディティール」は分かってる人にしか伝わらないんです。「全部込みで話してるんだよ」っていうこのディティールが通り過ぎられている。
その人が「本当に話したいこと」は「細部」に宿ってたりします。ぜひ意識してみてください。