論文の著者を分からなくすることで正当性が保たれた
学術誌が出版される際には、そこに掲載する論文などの妥当性をチェックする「査読」というプロセスが行われます。しかし従来の査読方式では、論文の掲載が「高所得者」や一部の「権力ある機関」に集中しており、不平等であることが指摘されていました。
そこでイギリス生態学会は、著者を匿名化した新たな査読プロセスを検証しました。調査の結果、著者の情報が匿名化されると、査読者は誰の論文を査読しているのか分からないため、査読者による偏見が減少。
また経歴なども匿名化した実験では、従来のような権力に集中することがなくなり、さらにその公平さが保たれることが分かりました。
これを受けイギリス生態学会は「論文は著者の経歴などに関係なく選ばれることが重要」と論文の査読にて「完全匿名化の審査プロセス」を導入することを先日決めました。
我々日本にもそういった経歴によるバイアスは確実にあるので、見直していきたい部分ではありますね。
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ひとこと
ー引用元ー
Double‐blind peer review affects reviewer ratings and editor decisions at an ecology journal
https://doi.org/10.1111/1365-2435.14259
Double-anonymous peer review reduces reviewer bias, finds three-year trial - British Ecological Society
https://www.britishecologicalsociety….