Summary
ファクトフルネス[FACTFULNESS]の本に若干触れました。
Transcription
【00:00】ファクトフルネス
途上国の生活に密着したドキュメンタリー番組。学校に行けず、ごみ拾いで生計を立てる少女レアちゃん。
- 可哀想
- 世界は残酷だ
- 貧困は拡大している
- 日本に生まれてよかった
私たちはそう思う、自分が描いた物語を根拠に。実は、現在世界中で予防接種を受けられている一歳児の割合は20%…ではなく「80%」おり、この20年間で極度の貧困に苦しむスラムの人々の割合は、2倍…ではなく「半分」になった。
つまり今世界中で約80%の乳幼児が予防接種を受けることができていて、この20年間で世界中の貧困者は増えるどころか半分に減った。
多くの人がどこかで勘違いしている。おそらくハーバード大学を出る学者も熱心な慈善活動かも政治家も殆どの人がこの事実を知らない。
【00:44】FACT FULNESS 物事をドラマチックに見てしまう
ファクトフルネスという本の中で、著書のハンス・ロスリングが「世界中で予防接種を受けられる乳幼児の割合」そして「世界中で極度の貧困に苦しむ人の割合」を約1,000人に対し、3択で問うたところ、答えを出せた人々は約10%しかいませんでした。
大多数の人が、乳幼児が予防接種を受けられる割合は80%と答えるのではなく、20%から50%だと答え、世界中で貧困に苦しむ割合はこの20年間で増えた、とは回答できても、半分になったとは答えられなかった。
そしてそれは学力、知力の有無という話なのか、というとそうではなく、医者も大学教授も、ノーベル賞を受賞する学者も、高い学歴を所有するかどうかを問わず「一律正解率は10%」だった。
高い学習能力を所有するか否かを問わず、多くが考えれば考えるほど分からなくてなっていった。それもそのはずです、なぜなら人には物事をドラマチックに見てしまう本能があるから。
貧困、環境問題などを「データ」ではなく、頭の中で描かれる「ドラマ」で捉えてしまう。
ここでは札の雨が降ります、このお札を見て多くの人が思うことは「無」です。ある人は「欲しい」かもしれませんが、殆どの人はこの札の雨を見て何も思いません。
そこでどうでしょうか、人を追加してみます。札束の中に人を置いてみました、多くの人はこの光景を見てどう思うか?
- 汚れ
- 銭ゲバ
- 成金
- キモイ
様々な感想が、勝手に浮かんでくるんです。目の前のお金と、目の前の一切を知らないはずの人を組み合わせるだけで、勝手にストーリーを描き、勝手に否定できてしまう。
人間には、物事をドラマチックに見てしまう本能がある。
【02:12】分断本能
この世は弱肉強食で、社会に出れば実力が「勝ち組」か「負け組」かを明確に分ける。あなたは勝ち組に入りたくありませんか?
我々日本は安全が担保されている。比較して途上国はまだ治安が悪く、食べ物もの怖い。「途上国」に行くくらいなら「先進国」の方がまし。
我々「フリーランス」は高所得でありながら、自分のしたいことを自分のしたい瞬間にしている。「サラリーを貰う人々」はサラリーを貰うためにしたくないことを40年、50年とし続け、それが終わってもなおお金に縛られ続ける。
お金持ち、貧困、先進国、途上国、フリーランス、サラリーマン―多くの人は、比較をしたがる。人は比較することでしか、認識することができないから。
- 「フリーランス」という存在の良さは「サラリーマン」という存在を比較することでしか認識できないし
- 「先進国」は「途上国」との比較でしか認識できないし
- 「金持ち」という概念は「貧困」との比較でしか認識できない。
だから「分断」をして物事を見たがる。ただ一旦妄想をやめ、データを見ればその物語は簡単に覆ります。
確かに日本は「お金持ち」と「貧困層」と言われる層の差が世界でも屈指ですが、それは世界で上位争いをし、勝ち上がってきた国(先進国)においては当然のことであり、それどころかインフラはほぼ完璧に整い、最低限の雇用も確保でき、セーフティラインも整備されている。
ゆえに「お金持ちじゃないけど、別に貧乏でもない」こういった中間層が実は今一番多い。
途上国の治安も安全な場所に限っては、日本と同等レベルに安全は当然。物価の圧倒的な安さに反比例し、食中毒のリスクも低い。「先進国」と「途上国」の線引きは今、曖昧になってきている。
「サラリーマンは終わり」と話すフリーランスは多いが、サラリーマンとして働きながら、副業でフリーランスレベルの仕事をする方は、純粋なフリーランスと同数か、それ以上の数がいます。
この世界には実は「断定できること」というのはそうないように、単純に2つに分断できることもそうない。
一見「白と黒」で対立できるように妄想できても、物事は時間を使い超連続的に変化し続けるため、ある時見ればグレーゾーンが多数派だったりすることもよくある。
人間は本能的に分断しがちで、例えば生まれた環境が最悪であれば、その後の人生も最悪であると思いこみ、環境が良ければその後の人生もよくなると思いこむように、人は現実を見なければいけない時に限って、ドラマチックに物事を見てしまう。
【04:23】ネガティブ本能
我々を取り巻く環境は、どんどん悪くなる。環境破壊は進み、地球温暖化が来て、飛行機の事故は増え、感染症は猛威を振るい、飢餓は増え続ける。
このような「悲劇的なドラマ」は、メディアの影響をもろに受け私たちの頭に「強烈な固定概念」としてこびりつきます。
1つ例を挙げてみます、これは調べてみてください「地球温暖化」
―という妄想。この妄想には、世界中の「原子力推進派」が絡んでいます。エネルギーを石炭ではなく、核に変えたいと思っている、利権団体が絡んでいる。
地球温暖化は本当に悪なのか?そもそも現在の地球は、地球が誕生してからの歴史を見て「第四氷河期時代」という寒気に属し、今の地球は地球歴史的に「冬の時代」に位置するのです。
という事は「夏の時代」もあったということです。このことについては小学校の理科の教科書にも載っているので、皆さんも義務教育で習ったはずです。
次に地球の温度が上昇する大きな理由である「温室効果ガス」
温室効果ガスの構成要素には「二酸化炭素」も含まれます。ということはこうなります。
「地球上の二酸化炭素の量が多ければ、必然的に地球の温度は上昇していく」
しかし現在の地球の二酸化炭素量は、たったの「0.03%」しかないです。だから今地球は冬、寒気に属するのです。
では地球が夏、温暖期に向かうことは悪なのか?悪ではないです。常に生態系は変化し続け、暖かくなれば氷も溶けるし、氷が溶ければ滅ぶ生態系もある。しかしそれに変わって、温暖期にしか生息できない生物がまた生まれる、これ生態系の定めです。
我々世界中の人間がフルで頑張って石炭を焚いても、頑張って1℃2℃地球の温度を上げられるかどうかです。そして、地球は常に動いています。
寒い日の中にも暖かい日はあるし、寒い日の中でも特に極寒な日もある、ということです。その地球という大自然の気候変動を、ある専門家はあたかも「すべて観測しきれた」かのような口ぶりで論文を書き、大金と地位を引き換えに「人口問題」と言ってみる。
基本的に専門家であろうがなんであろうが答えはみんな同じで、地球全体の温度がどうなっているかなど「正直分からない」のです。
測った場所で変わるし、測った日時で変わる。平均を割り出しても、別の平均と比較すると理屈が覆っていたりする。まだ人間は、ハリケーンを止める技術すらない。
ただ確かなのは、今この地球が氷河期に位置し、過去に実際温暖期という時期があったのに地球は滅びなかったということ。
そして「誰か」が人間の使うエネルギーを石炭から核へ変え、莫大な富を築き一時代の覇権を握りたい、そう思っているという事です。これはいつもの事です。
【07:09】悲劇症候群
人には「ネガティブな本能」が備わっており、ネガティブなことを信用しようとします。それをフル活用しているのがメディアであり、ネットに出回るランディングページです。
たとえ大したことない事実でも「悲劇」を演出してあげることで視聴者の関心を得られる。思った方向に人をコントロールできてしまう。悪い方向へも。
「環境活動家の女性が涙を流し訴える映像」は、世界中の一般層に衝撃を与えました。あれが演出だと気づけた人は何人いるのか?
「子供の涙を使う戦略」というのは欧米人が戦争などで「相手を欺くため」に頻繁に用いてきた手法であり、それを知らない若い世代が彼女を相手にしない大人を批判し、今彼女の涙に動かされている。
彼女がなぜあの世界的国際会議の場に立てたのか?あの場で話したいプロの環境活動家は山ほどいたはずです。その数多のプロを押しのけ、あの舞台に立った少女。疑問が浮かびませんか?
- あの舞台に立ったのが、なぜプロではなくアマチュアなのか?
- なぜ、大人ではなく子供なのか?
- 子供に演出をさせた大人は、一体だれなのか?
- 子供に知識を吹き込んだ大人は、いったい誰なのか?
【08:10】結論
人には物事をドラマチックに見る本能があり、その代表として「物事を二極化して考えたがる分断本能」や「ネガティブを信じたがるネガティブ本能」がある。
このドラマティックに見る本能は非常に強力で、どれだけ知識を経験を身につけてもこの本能は働き続け、勘違いを起こす。
故に極地まで物事を突き詰めた人たちは、このことを身をもって知っている。
常に自分の考えは、間違っている。