Summary
ひろゆきさんは、知識人ではないエンターティナー。
Transcription
【00:00】ひろゆきさんの社会的ポジション
どうもこんばんは、ピエロです。
先日DMで
「ひろゆきさんが考える、出来るだけ楽して楽しく生きていく、この考え方についてどう思いますか?」という質問が来たので
今回はこの「楽して楽しく生きて行けばいいじゃん」という発言を元に
ひろゆきさんとは、実はどんな人なのか?
なぜひろゆきさんは、今これだけ大衆に受けているのか?
その裏話をしていこうと思います。
まず大前提としてひろゆきさんとは
2チャンネルやニコニコ動画という、その名を知らない人はいないというほど強大なメディアを立ち上げた日本を代表する実業家・起業家の1人であり
現在はとにかく世の中全ての事象に対して、逆説的な発想を取るネット的スタイルのコメントで、ここ数年に渡って爆発的な支持を得た人気コメンテーターの1人です。
彼の代表的な発言には
「生活保護を受ければいいじゃん」
「働かなくていいじゃん」
といった、楽して生きることを推奨した発言が多くあります。
そして私が思うに、こういった発言が世間に受け入れられているのは、今がそういうブームだからです。
【00:44】何故ひろゆきさんは人気者なのか
つまり、なぜ20年前から同じようなことを一貫して話しているだけなのに、急に今になってメディアに引っ張りだこになるのか。
それは彼の現実逃避的な発言が、令和という時代のニーズに合致したからです。
もし「楽に生きようぜなど」と普通の生活も苦しかった100年前に呼びかけても、通用しなかったでしょうし
制度も思想も道徳も変わっているであろう100年後の未来に、この発言をしても「何を言っているんだ」となるんです。
生活に余裕が出てきて、生き方に自由を求めだした今だからこそ、その自由の一つの形として「楽に生きようよ」という発想がウケるのです。
では楽に生きようという時代の流れがあることは置いといて、ひろゆきさんが「楽して生きればいいじゃん」と言っているのを聞いて私がどう思うか。
結論から言うと
―彼は発言で遊んでいるだけなので、鵜呑みにすると痛い目を見る。
ひろゆきさんはよく逆説的なアドバイスをしますが、別に彼はそのアドバイスに責任を持っているわけではないのです。
彼は自分のアドバイス通りの事を、自分がその立場になったとき、するわけでは別にないのです。
ウケるから、言っているだけなんです。
ウケなかったら、そのような言い方はしないんです。
忘れてはいけないのは、彼も普通に喋れます。
彼はよく「生活保護をもらえばいいじゃん」と話すが、彼は生活保護を一度も受けたことが無ければ数千万以上の収入が毎年あり
彼は「楽して生きればいいじゃん」と言うが、彼は20代のとき、凄まじい程の努力と才能、時間を使い、数年間で2チャンネルなどの大事業を開花させました。
これらを簡単に総括すると
彼は、精神異常者です。
言ってる事とやってる事が、真逆なのです。
【01:58】factではなくopinionを聞きにいこう
我々はよく「彼らの意見と、自分の意見が似ている」または「彼らの意見が納得できる」と思うと、彼らと自分は同じ人間だと思ってしまいがちです。
しかし残念ながら彼らと我々は、全く別物なんです。
マーケティングという言葉がビジネス業界にはありますが、このマーケティングを使えば、全く売れなかったものを爆発的に売る事が出来るんです。
例えば本のタイトルを変えただけで中身は何も変わっていないのに、売り上げが25倍になったという話があります。
そして恐らく皆さんも気づいてはいるでしょうが、彼らはこのマーケティングを自分に施しているのです。
やってる事と、言ってる事が真逆だと
普通の国会議員が打ち出した政策なら、その信用は一瞬で失われるのですが
彼はマーケティングによって導き出したキャラクターを演じ、それを成立させているのです。
圧倒的な才能を持ちながら、圧倒的な努力をし、圧倒的な実績を残し、圧倒的な収入と、莫大な資産を築き上げた富豪を、普通大衆は敵だと思うんです。
しかし彼らはそれを、うまくマーケティングしている。
圧倒的な努力と、圧倒的な才能の上に今の自分があるのに、アドバイスするときは「働かなくていい」と言ってみたり
莫大な資産を作り上げたのに「生活保護を受ければいい」と言ってみたり
また自分自身が日本でも指折りの資産家なのに「資産家から税金を取れ」と言ってみたりもする。
我々はここを混同していまいがちなのです。
発言していることを、彼らが本当に実行しているかの様に、無意識に思ってしまいがちなのですが、彼は自分の発言通りのことをほぼ実行したことがない。
それも、彼自身も分かった上で言っているのです。
別に自分はしないけど、こういう考え方もあるよと。
生活保護受ければいいじゃんとか、楽をすればいいじゃんみたいな、こういう涼しい事を言っておくと、20代くらいの若い世代にはウケるんです。
それを真に受けてしまう人がいるのが、問題なんです。
【03:25】楽が楽しいとは限らない
その発言者がその発言通りの人生を生きていないのに、その人生を勧める場合、吟味した方がいい。
ただ最後に私が思うのは
今努力をしてて、その努力が正しいかも分からない、苦しくて全てが真っ暗でさまよっている
という人達にとっては、その人達のゴール地点にいるひろゆきさんレベルの人達が「楽に楽しく生きればいいじゃん」と言うのは、非常に救いになり、素晴らしいものだと思うんです。
ただ楽して楽しく生きるとは、額面通りに受け取ってはならないのです。
私は一時期燃え尽き症候群で、廃人の様になっていたときがあります。
180日間毎日、寝ても起きてゲームしかしない時期がありました。
それは自分にとって極楽のはずだったんですが、現実は全身に発疹が出て、物凄いストレス状態でした。
寝て、起きて、ゲームをしているだけなのに。
でもそれも、仕事に手を付け始めたら2日で引きました。
このとき学んだのは
「楽な事をして生きていく事が本当に楽しい人生だとは限らない」
つまり(生き方は)
―人による。