Summary
nothing
Transcription
【0:00】死刑の1日の流れ
死刑囚の最後
日本では二人殺害から死刑の可能性があり、三人殺すとほぼ死刑、死刑囚に刑務作業はない。
ほとんどは、自由時間としての暇つぶしが起きる。
その内容は、俳句、読書、宗教
人生で今まで行われなかった、様々な目覚めがここで起きる。
そして毎日、朝起きて絶望する―夢から覚め、見た現実に。
これを十五年~二十年繰り返す。
死刑執行が現実になるのは、執行当日の午前9時。
刑務官の足音が聞こえれば、全てを悟る。
「出房」と言われ教誨(きょうかい)室に通され、教誨師から言葉を掛けられながら茶を飲んだり、まんじゅうなどの供物を食べたりする。
遺言の聞き取りも、ここで行われる。
全てが終われば、その場で目隠しをされ、手錠をかけられ、連行される。
執行室に行けばすぐに足を縛られ、四角い板の上に立たされ、首に縄をかけられる
通路にいる3人がボタンを押せば、死刑囚は1階に落ちる。
辛いのは、落ちてきた死刑囚が揺れるのを押さえつける係。
執行から5~8秒程で自分の体重で首が絞まり、死刑囚の意識は消える。
死因は主に、脊髄骨折による即死。
そのまま15分程度放置された後医務官が確認、死亡診断書には「刑死」と記載される。
ボタンを押した刑務官には特別手当2万円を与え、その日の仕事を終える。
死刑は無期懲役とは比にならない、死刑執行までの時間は、15年~20年。
この期間は地獄で、感覚器官は狂い、失禁は当たり前。
相模原障がい者殺人事件
植松被告は自傷行為が激しく、小指を噛みちぎった。
無期懲役と死刑はよく比べられるが、まず比べ物にならない程
死刑の方が、重い。
【1:40】死刑執行を経験して
死刑執行を行う刑務官―刑務官とは、刑務所や拘置所の受刑者たちを更生させるために、指導や監督などを行う国家公務員。
死刑囚の刑期が近づけば刑務官たちも「死刑執行がもうすぐ行われるのか」と薄々は考えるが、自分がその役を務めるとはまず考えもしない。
そして夜勤明け「今から呼ぶ者3名は、待機所で待機」という命令が下り、居残りがおこる。そのとき勘付く。
30分後、管理部長室に一人ずつ呼ばれ「(死刑執行ボタンを押す)執行役を命ずる」と言われ、悟る。
選考基準は昔、ミスに対するペナルティーだったが、現在はしっかりした真面目な者が選考対象になる。
その後、刑務官のほとんどはその事実を隠す。
親にも、妻にも、兄弟にも話さない。
ボタンを押したメンバーとも「あの時はどうだった」などと、そういったことも一切話さない。
そこには、無言の教えがあった。
死の尊厳に対する、敬意。
【2:39】死刑の意味
よく死刑囚に「反省をしろ」と発言する人がいますが、別に死刑囚はもう反省する必要はないのです、なぜなら
死をもって、償うのだから。
死刑囚は常に、生きるか死ぬかという極限状態におり、小指を噛みちぎったり、失禁したりし、パニックに陥り、何度も自殺を試みる。
その時誰も止めずに自殺させるら、ある角度からは反省したともとれるが、処刑は違う。
自殺をさせないために、執行を直前に伝えるし
自殺をさせないために、大量の刑務官が24時間見張りを行う。
そして、殺す。
「死刑にしろ」という言葉は「反省などいらないから死ね」という究極の意味を持つ。
「罪への反省を求める人」は無期懲役(終身刑)を求め
「反省よりも死を求める人は」死刑を求める
by ピエロ